ランニングと海が

海まで走って一休み。帰りも走るつもりが、気が変わってのんびり歩く。そんな日々も気づけばかれこれ30年近く。還暦を過ぎて、定年退職と転職さらには離婚と身辺には大きな変化がありました。新しい仕事にもようやくなじんで来たところです。単身生活にもすっかり慣れて、行動範囲を広げつつあるgayの身辺雑記。

「夏の思い出」

夏が来れば思い出す 遥かな尾瀬

のあの曲である。とても美しくて、どこか憂いも感じられる。ふと頭に浮かんで来るのは、今ごろの季節である。

水芭蕉ってどんな花だ?」「尾瀬ってどこだ?」と思いながら、調べたりはしないのが子供の頃の私の特徴だった。頭には残るが、解決しようと「努力」するという発想や行動につながらない。
もし、幼い時からそういうことをするタイプだったら、随分「立派」な人になっていただろう。友達が多かったどうかはわからないが。

誰にでも一つぐらいは 忘れられない夏がある♪

で始まるのは竹内まりやが作り、高畑充希が歌った「夏のモンタージュ」という曲。偶然知って、気に入っている。竹内まりやが歌っているのも聴いたが、高畑版の方が好きだ。

夏の思い出。この歳になれば数え切れないほどたくさんある。その中で、大袈裟な表現ではあるが「人生を変えた」出来事や出合いとなると、当然絞られて来る。
高校卒業後、大学に一つも受からなかった私は、予備校に通っていた。初めて、「もしかしたら、自分はあまり頭が良くないのではないか。」と思った。書いていて、実に恥ずかしいが事実である。予備校での授業はつまらなかった。高校とは全く違う点がいくつもあったが、一番イヤだったのは「君たちは能力が低いから、受験に失敗したのだ。」と講師に決めつけられることだった。

大学受験が全てではないと、心を込めて語りかけてくれた高校時代の先生方。そのおかげもあって高校は大学受験のために存在するのではないと、実感させてくれた我が母校。
私の思いや体験が「正しい」と証明することができないかと考え始めた18歳の「夏の思い出」である。